木造住宅と鉄骨住宅のメリット・デメリットまとめ

机の上に戸建の模型が4つ並んでいる

住む場所が決まり、「よし、マイホームを購入しよう」と思った時に、迷うポイントの1つが「鉄骨住宅」にするか「木造住宅」にするかです。

「木造」「鉄骨」とあるように、両者の大きな違いは素材の違いですが、住み心地や耐震性、デザイン性など、比較するポイントが多すぎて、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は、マイホームを購入する際に迷いがちな「木造住宅」と「鉄骨住宅」のメリットとデメリットについてまとめてみました。

木造住宅と鉄骨住宅の比較ポイント

まずは、木造住宅と鉄骨住宅を比較する際にポイントとなる点をお伝えします。

マイホームを購入する際に注意するべきポイントは、

  • 住み心地
  • 家族構成と合うか
  • デザイン
  • 耐久性
  • メンテナンス性
  • 価格

これら6点は、マイホームを購入する際に注意するべきポイントですが、木造か鉄骨かを選ぶ際にも重要なポイントです。

例えば、住み心地や家族構成と合うかどうかは、マイホームの間取りや広さ、匂いや防音性が影響します。

デザインも、日々暮らしていく中で、あまりにも生活感の無いデザインや、飽きのきやすいデザインを選んでしまうと、後で後悔する原因となることも。

耐久性や、メンテナンス性は、長く住んでいく上でとても大切なポイントですし、もちろん価格が予算に合っているかも重要です。

これら6点のポイントを踏まえて、木造住宅と鉄骨住宅の比較を行っていきたいと思います。

木造住宅VS鉄骨住宅。住み心地が良いのはどちら?

木造住宅と鉄骨住宅については、住み心地や家族構成と合うかどうかに焦点を当てて、メリットとデメリットをまとめてみました。

◆木造住宅のメリット

  • 木の良い匂いがする
  • 鉄骨住宅に比べて、間取りが自由に決められる
  • 鉄骨住宅に比べて、間取りを広く取れる

◆木造住宅のデメリット

  • 防音性が悪い場合がある
  • 無機質な感じが出しにくい

 

◆鉄骨住宅のメリット

  • 防音性が高い
  • 無機質な感じが出しやすい

◆鉄骨住宅のデメリット

  • 木造住宅に比べて、間取りに制約が多い
  • 木造住宅に比べて、間取りが狭くなる

 

木の優しさ

まず最初にお伝えしたいのは、一般的に言われる「木造住宅は木の優しい感じが出る」「鉄骨住宅は木の優しい感じが出せない」は嘘であるということです。

木造住宅を取り扱っているハウスメーカーは、木造住宅をアピールするために、このような言葉を使いがちですが、実はこれは間違っています。

なぜなら、鉄骨住宅も内装には木が使用されており、壁紙も家具も同じ物を使用すれば、木造住宅と内装の見た目の違いは一切出ないからです。

そのため、木造住宅と鉄骨住宅の違いを比較する際には、「内装」については考慮しないように注意して下さい。

木の香り

木造住宅のメリットは、やはり木の香りがするということではないでしょうか。

内装については前述したように、鉄骨でも同じような雰囲気を出すことは出来ますが、木材をふんだんに使用した木造住宅のように、木の香りまでは演出することが出来ません。

たまに、鉄骨住宅でも木の匂いがしますよとアピールしている展示場がありますが、探してみると木の芳香剤が置いてあることもありますので、注意して観察してみて下さいね。

それに対して、鉄骨住宅のメリットは防音性が高く、無機質な感じが出しやすいということです。

もちろん、前述のように木造住宅のような木の温かみのある雰囲気を出すことも出来ますが、あえて無機質な雰囲気を演出する事も可能です。

間取り

このように雰囲気や内装については両者ともにメリットがありますが、間取りについては木造住宅に軍配が上がります

間取りを決める際に、木造住宅では、木を細かくサイズを決めて切ることが出来るので、色々なサイズに対応する事が出来るというメリットがある一方、鉄骨住宅では決められたサイズ以上に鉄骨を切ることが出来ないというデメリットがあります。

また、鉄骨住宅ではどうしても鉄の柱をあちこちに設置しなければいけなくなってしまうため、間取りに制限が出てしまうというデメリットがあります。

もしあなたが狭い土地でマイホームを探している場合や、間取りについて細かい要望がある場合、それらを重視するなら木造住宅の方がメリットが高くなります。

逆に、間取りにこだわらず、防音性を重視するなら鉄骨住宅の方がメリットが多いでしょう。

間取りや防音性の問題は、家族構成や土地の広さ、これからの生活のイメージでも変わっていくので、木造住宅と鉄骨住宅のメリット・デメリットを知った上で、どちらのメリットがより大切かを検討しましょう。

木造住宅VS鉄骨住宅 耐久性とメンテナンス性が高いのはどちら?

木造住宅と鉄骨住宅のデザイン性については、好みの問題になってしまうので、省かせて頂いて、次は木造住宅と鉄骨住宅の耐久性、メンテナンス性について比較していきます。

◆造住宅のメリット

  • 地震に合わせて木が曲がるため、地震に強い
  • 万が一、火事で燃えてしまった時に、部屋の中の温度は高くなりにくい
  • 地元の大工さんがメンテナンスしやすい

◆木造住宅のデメリット

  • 台風などの風に弱い
  • 万が一、火事になった時に、隣の家から燃え移りやすい
  • 万が一、火事になった時に、すぐに燃え尽きてしまう
  • 洪水の際に流されやすい

 

◆鉄骨住宅のメリット

  • 洪水の際に流されにくい
  • 万が一、火事で燃えてしまった時に、燃えるまで時間がかかる
  • 万が一、火事で燃えてしまった時に、隣の家から燃え移りにくい
  • 台風などの風に強い

◆鉄骨住宅のデメリット

  • 万が一、火事になった時に、部屋の中の温度がかなり高くなる
  • 地元の大工さんがメンテナンスしにくい
  • 鉄が錆びてしまうことがある

白アリ

まず知って頂きたいのは、「木造住宅は白アリに弱く、鉄骨住宅は白アリに弱い」は嘘であるということです。

木造住宅は確かに木材がふんだんに使われており、鉄骨住宅は木造住宅に比べて使用される木材は少ないのですが、住み心地についての部分でお伝えしたように、鉄骨住宅も内装などに木材がたくさん使用されているのです。

「鉄骨住宅だから大丈夫」と白アリの対策をしないと、対策をしていた木造住宅と比べて早い段階に白アリの被害にあってしまうという事態に発展しかねません。

そのため、よく木造住宅のデメリットとして挙げられる「白アリ」については、どちらのメリット、デメリットにも加えていません。

地震・洪水

木造住宅の耐久性、メンテナンス性のメリットとしては、地震があった時に木がよくしなるので、地震の力を上手く逃がすことが出来る点、また古くからの技法が使われているため、近所の大工さんがメンテナンスしやすいことにあります。

これに対して鉄骨住宅のメリットは、洪水や台風などといった災害に強い点です。

メンテナンス

住宅を建ててからメンテナンスが必要な機会は必ずやってきます。

そのような時に、鉄骨住宅の場合は、メーカーに問い合わせて修理する必要が出てきてしまいますが、木造住宅なら近所の大工さんでも応急処置をすることが出来るでしょう。

しかしながら、木造住宅は災害には弱いというデメリットがあるため、より強い素材をと考える場合は、鉄骨住宅のメリットの方が大きいでしょう。

火事

ただし火事については注意が必要です。

木造住宅は燃えやすく、鉄骨住宅は燃えにくいのですが、鉄骨住宅は燃えにくいだけであって、室内の温度は住める温度を超えてしまいます。

それに対して、木造住宅は燃えやすいというデメリットはありながらも、外部が燃えている間も室内は人が生きていける温度を保っています。

このように、中に居る人の安全性の面では、意外なことに、火事の場合に関しては木造住宅のメリットの方が高いのです。

そうはいっても、燃え移るスピードは木造の方が早いので、両者どちらもデメリット、メリットがありますよね。

例えば家を留守にしがちなら、家に帰りつくまで家の中の物が燃えずに残る鉄骨の方がメリットが大きいですし、家に長い時間居ることが多いなら、家は駄目になってしまったとしても、中の温度が高くなり過ぎない木造の方が良いのかもしれません。

このように、家の耐久性を考える上でも、今後の家族構成や生活についてよく考える必要があります。

メリットとデメリットについて

更に、例えば鉄骨は錆びに弱いため、海の近くに建てるには向いていないなど、住む場所によってもメリットとデメリットが変わってきますよ。

防災性も、家と家との間がとても狭い住宅地では、燃え移りやすい木造住宅のデメリットは大きくなりますし、台風があまり来ない場所や、川や海の無い内陸県では、木造のメリットが高くなることでしょう。

このように、木造住宅と鉄骨住宅の耐久性、メンテナンス性のメリット、デメリットは、マイホームを購入する土地や各家庭の環境によって大きく左右されます。

木造住宅VS鉄骨住宅 価格が高いのはどっち?

最後に、木造住宅と鉄骨住宅の価格の差を比較してみます。

木造住宅と鉄骨住宅の価格の差は、工場生産されているかどうかで大きく異なってきます。

例えば鉄骨住宅のメーカーでは、工場でほとんどの部品を組み立てて、それらの組み合わせによって家を作っているメーカーがあります。

そのようなメーカーでは、注文を受けてから、工場生産したパーツを組み合わせるだけなので、費用は安く抑えられます。

逆に、部品を全て注文された住宅に合わせて作る場合は、値段がかなり高くなります。

木造住宅のメーカーでも、使用する木の値段や質、大工さんの技量によって、その費用は大きく変わってきます。

もちろん安い木や経験の浅い大工さんが作ったマイホームは安く、高い高品質な木を使用し、ベテランの大工さんが作った場合、値段はとても高くなります。

 

このように、住宅の価格に関しては、木造・鉄骨に関わらず、どれだけ手間がかかるか、どれだけ高品質かによって変わるので、木造住宅と鉄骨住宅で比較するのは意味がないでしょう。

ただし、鉄骨住宅と違い、木造住宅は、工場生産が難しいため、鉄骨住宅を完全な注文住宅として建てる場合を除いては、同じレベルの品質の素材を使用した場合、木造住宅の方が高くなる傾向にあります。

まとめ

木造住宅と鉄骨住宅のメリットとデメリットをお伝えしましたが、いかがでしょうか。

結局のところ、木造住宅が良いのか、鉄骨住宅が良いかは、家が建つ場所や住むご家族の趣味、家族構成、今後の生活によって大きく左右されます。

そのため、住宅選びをおこなう際には「木造住宅」か「鉄骨住宅」かを決める前に、「マイホームに何を求めるか」を先に決めることをオススメします。

 

今後の生活をイメージして、マイホームに何を求めるかが決まれば、おのずと「木造住宅」と「鉄骨住宅」のどちらのメリットが大切なのかが見えてくるはずです。

住宅選びでは、どうしても「予算」や「木造か鉄骨か」、「メーカーをどこにするか」に注目がいきがちですが、まずはご家族でゆっくり話し合って、理想のマイホーム像をハッキリさせてみてはいかがでしょうか。

マイホームは今後何年も家族で生活を共にする、大切な場所です。

気がかりなポイントが全て無くなるまで、じっくり比較検討して、家族全員が満足できるマイホームを手に入れて下さい。

 

【体験談】「飾りたいのに飾れない!」鉄骨住宅ならではのデメリットに直面(和歌山県30代女性)

2013年7月注文住宅を契約、2014年4月に引き渡し

 

私は和歌山県和歌山市に住んでいます。近々南海トラフ巨大地震がやってくると言われている地域です。

和歌山は田舎なのでマンションは少なく、一戸建てがほとんどです。私は地震対策としてハウスメーカー選びの第一条件を「頑丈さ」としました。

いろいろ調べていく中で、実家が鉄骨構造だったこともあって私自身も鉄骨構造のハウスメーカーを選びました。

耐震等級も最大をいただくことができ、保険料や税金等優遇してもらえました。なので建てた当初は満足していたのです。

 

しかし、住み始めて1年が経過したころから一つの不満が生まれました。それは「壁に釘やネジを刺しにくいこと」です。

木造建築ならば太い柱に釘やネジを刺すことである程度の負荷に耐えられ、壁掛け家具を自分で取り付けることができると思います。

鉄骨はというと・・・柱部分が鉄なのでできないのです。

柱の部分以外は木造建築と同じようにパネルなので釘やネジを刺せるといえば刺せるのですが、やはり耐久度に大きな差が出ます。

 

また、筋交いもありますので、鉄の部分に当たらないかどうかは専用の針を刺してみないとわかりません。当然穴が残ります。

新しい家の壁に太い針を刺すストレスはすごいものがあるのです。

私は怖くて結局壁掛け家具を断念しました。DIYが好きな方は鉄骨構造は要注意です。

鉄骨の家は電化製品のように出来上がってしまっており、自分で改造していく楽しみが木造よりも少ないと思いました。

 

我が家は「頑丈さ」を第一条件としたのでカスタマイズしにくいというデメリットは受け入れています。

解決方法としては2つあります。

まず一つ目は、あらかじめ必要な壁の中のパネルに木板を張り付けておいてもらい、強度を高めておく方法です。

図面だけではなかなか素人には想像しにくいので家がある程度形になってきたら中を見せてもらって木板を取り付けてもらう位置を考えるのがいいと思います。

2つ目は家の引き渡し時です。図面を見ながらプロに正しいことを聞くチャンスです。

どこの壁が木板をつけて強化されているのかをきちんとメモして保管しておくことが大切です。

家族とともに成長していく家を目指すためにも、家の情報はきちんと管理しておきたいですね。

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