郊外の住宅地の問題点について ~ファイナンシャルプランナーより~

1980年代、日本はバブル景気に沸き不動産価格は高騰し続けました。

狭い日本では土地の価格は下がらないという『土地神話』まで生まれ、都市部郊外にニュータウンと呼ばれる新興住宅地が続々と建設されていきました。

その後のバブル崩壊により、ニュータウンは都心まで数時間かかる利便性の悪さなどから不人気化し、不動産価格は大きく下がってしまいました。

売却しても住宅ローンが残ってしまうので売ることもできず、新規の住人も入ってこないので路線バスが廃止されるなど住環境は徐々に悪化していき問題になることも。

現在、土地価格の安さなどの理由から、郊外にある『市街化調整区域』の開発が盛んに行われていますが、これはいつか来た道の様にも思えます。

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郊外の住宅地の問題とは

「郊外の閑静な住宅」と書くと魅力的に感じますが、小規模な住宅地は住環境においてはマイナス要因です。

マイカーが使える若いうちはまだいいのですが、年老いて体が動かなくなってくるとデメリットが一気に顕在化します。

日々の買い物に不自由するだけならいいのですが、清掃やゴミ回収・訪問介護などの行政サービスを受ける場合に、移動時間の非効率性や対象者の不足からこれまでと同様に行われない恐れがあります。

「用途地域」から郊外の住宅地の未来を予想

予防策として、自分が住もうとしている住宅地がどの様な土地なのかを知ることが重要です。

市街地の開発にかかわる法律として『都市計画法』があります。

都市計画法では、優先して開発する市街化区域と開発を抑制する市街化調整区域があり、市街化調整区域では日常生活に必要な小規模な店舗しか建てることができません。

また、市街化区域には12種類の用途地域が設定されており、建てられるお店などが厳しく制限されている場合もあります。

12種類の用途地域は以下の通りです。

  • 第一種低層住居専用地域
  • 第二種低層住居専用地域
  • 第一種中高層住居専用地域
  • 第二種中高層住居専用地域
  • 第一種住居地域
  • 第二種住居地域
  • 準住居地域
  • 近隣商業地域
  • 商業地域
  • 準工業地域
  • 工業地域
  • 工業専用地域

住宅は工業専用地域のいずれにも建設可能なため、様々な住環境にさらされることになります。

例えば住居専用地域に指定されている場合は、住宅以外は小規模な日用品の販売店などしか建設することができませんが、住居地域ならば大型スーパーなどが建設できたりもします。

中高層住居地域は高層マンションなどが建ちやすいので、景観が気に入ってマイホームを購入したとしてもさらに別の高層マンションが建設されてしまい景観の奪い合いになることもあります。

商業地域は生活には便利ですが騒音や治安などの面で不安が残ります、工業地域は通勤には便利ですが騒音や公害・悪臭などの恐れがあります。

このように区域や用途地域の観点から、自分の住んでいる住宅地が今後どのように発展していくのかを知ることが重要です。

用途地域とは未来の住環境予想に最適。マイホーム購入前に確認

2017.06.24
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郊外の住宅地の問題点を理解しておこう

しかし、日本の不動産市場では中古住宅の取引や住宅の再建設の割合は10%前後しかありません。

新築を志向するあまり、開発された市街地よりも郊外の新しい住宅地へと進んでいってしまうのです。

確かに郊外の住宅地は比較的低価格で購入できるので魅力的ですが、人口密度の低い住宅街は住環境や行政サービスの面でデメリットがあります

老後のことも視野に入れ、マイホームの条件だけでなく、周辺の住環境を検討することが満足度が持続するマイホームを得る方法となります。

 

【著者 自己紹介】

(30代男性)都内へのベッドタウンとして住宅の需要の大きい埼玉県に川越市にてファイナンシャルプランナー事務所を経営しております。

住宅を購入する前の相談として多くの相談を受けてきました。

今回は相談の多かった内容をご紹介させていただき、皆様の住宅購入の一助としていただきたいと考えます。





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